The White Doll

バンダイ・1/100 マスターグレード ∀ガンダム


マスターグレードの記念すべき100体目、∀ガンダムです。模型誌のプッシュがあまりにも激しいので、ついつい興味を持ってしまいました。
組んでみると確かに素晴らしい精度でパーツが合います。金型成型品の設計としては、もはや限界に達してしまったんじゃないでしょうか?今回はスジ彫りもたいへんシャープに出来ています。

でも本音としては、いろいろな制作方法を想定して、少々余裕を持たせてくれるとありがたいのです。スナップフィットで制作するもの、と完全に方向性が定められてしまっているので、 接着し、ヤスリをかけ、塗装をする となると、むしろ難易度が上がってしまうのです。
接着をしないことを前提とされているが故に、嵌め合わせが固く、パーツがセットすべき位置まで入りにくかったり、塗装をしないことが前提になっているが故に、塗膜の厚さ分を事前に削っておかないと、関節に干渉して塗装が剥げてしまったり・・・
方向性を定めてこそ出せる精度というのがあるのでしょうが、アイデアや工夫が入り込む余地を排除してしまうというのは、なんというか、教材性を失わせると思うのです。子供の頃からプラモデルにはずいぶんいろんなことを教えてもらった気がするのですよ。

模型誌の記事を参考に少々のディテールアップを施しましたが、形は全く変わっていません。カラーリングは独自に考えました。
ガンダムと言えば今も昔も「白いヤツ」と劇中で呼ばれますが、体の真ん中に色がついているせいか、私は子供の頃からあまり「白い」というイメージを感じませんでした。
デザイナー、シド・ミードのイラストでは、胸に白い十字が浮かぶカラーリングですが、この作品では金の十字にしてみました。王様っぽくてなかなか気に入っています。

(07.12)